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Now! ニューヨーク! 号外2010/03/08
「TOYOTAのリコール問題」
「TOYOTAのリコール問題」ニューヨーカーの反応は?
(掲載日時 2010年03月08日 18時15分)
人間だから過ちはある、
それにどう対応するかでジャッジするのがアメリカ人。

今回のトヨタ問題について市民の意見として一番多いのは、
「これほどの大問題になる前に、早く対応すべきだった。
きちんと状況を世の中に対して説明するなどの措置をとるべきだった。」
という意見。
ただ、メディアが騒ぐほど一般市民はそれほど気にしていない。
デイリーニュースの読者コメントには、
「TOYOTAで問題があったのはこれが初めてだよ。それまでは完璧だったんだから。」
なんて、かばう意見もあるほど。
もちろん事故の当事者、関係者は別である。
亡くなった方には心からお悔やみを申し上げたい。


まず、こういったリコールはアメリカでは異常に多い。
記憶に新しいものでは、「ペットフード」と「ベビーカー」の大規模なリコール。
大きく報道されていないものを含めると、実は相当な数がある。
それもあって、とにもかくにも深く謝罪した豊田社長の態度は、一般人には概ね好感を持って受け止められた。New York TIMESの読者は、
「エラそうに謝りもしないGMの社長に比べればずっとマシ」とコメントしていた。


世の中では車を作ったTOYOTAばかりが矢面に立たされているが、実はそれにOKを出していた当局の責任はどうなるのか、という論調もあるのだ。
New York TIMESが指摘しているのだが、公聴会の内容について豊田社長以上に厳しくやられたのは、
実はNATHA(米国運輸省、幹線道路交通安全局)である。
豊田社長の前に質疑応答したラフッド運輸長官は、いかにも「私は悪くない」と言わんばかりの攻撃的な態度だった。もうひとつ付け加えると、こうした世の注目を浴びる公聴会は、議員のパフォーマンスの場になる事が多いから、一般市民は最初からあまり信用していない。
ブログを読んでいても、「ああいう公聴会では政治家は都合の良い事ばかり言って、我々市民をだまそうとしている」なんてコメントも見かける。


ただ、これまで絶対的だった日本車神話が崩れた事は大きい。


今、アメリカ人は自国アメリカのオートメーカーに完全に裏切られたと感じている。
アメリカ経済を破綻に追い込んだ張本人でありながら、そのCEOと言えば、会社がボロボロなのに高給をとってプライベートジェットを乗り回していた。そんな経営者たちは、もれなく攻撃の矢面に立たされた。
だから多くのアメリカ人は「そんな裏切り者が作っている、燃費の悪い、すぐ故障するアメリカ車なんて欲しくない!日本車が欲しい!」と思っていたのである。それが今回、日本車を代表するTOYOTAの信頼が崩れた。
だから怒ってはいない。ただびっくりしているのである。


クリスチャンサイエンスモニターでは、
「今回のリコールは、ウォールストリートの破綻と同様、利益最優先の企業文化が招いたもの」
とコメントし、このトヨタ問題は、単に一企業の問題ではない、産業界全体として反省し、是正されなければならない、と強く訴えている。グローバル企業トヨタを舞台にした、現代資本主義の縮図として捉えているのだ。


大切な事は今後の対策をどうとるのか。
ニューヨークでは、クオモ法務長官が「州内のリコール車のオーナーがリクエストした場合、その車をピックアップに行き、修理している間の代車も無料で提供する」という約束を豊田社長との間で直接とりつけた。これは大変な事だが、不況で苦しむニューヨーカーにとってはありがたい措置に違いない。
これをきちんとクリアすれば、TOYOTAの「株」が再び上がる事に疑問の余地はない。


(text by Megumi Sato)

 
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