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Now!ニューヨーク!
「Now! ニューヨーク!」は、ニューヨークの“いま”を取り上げ、その出来事の背景を掘り下げていく、少しためになるニューヨーク情報です。

世界からのエールを力に変える

(掲載日時 2011年03月14日 03時59分)
環境・エコ
現在、ニューヨークは3月13日(日)だ。日本を襲った大地震と津波の発生から3日目であるが、今もほとんどのメディアが遠く離れた日本の大震災関連のニュースを報道し続けている。
当初は地震、そして津波のショッキングな映像を主体に報道されていたが、次第に被災地の状況、そして昨夜からは原子力発電所の問題が盛んに伝えられている。というのも、アメリカには100基以上の原子力発電施設があり他人事ではない。これから起こりうる惨事でもあることから、スリーマイルやチェルノブイリのような大事故にならないようにと、祈るような思いで固唾を飲んで見ている。

ただ、今回の災禍において「核の恐怖」で「震災」を忘れているのではない。被災者に対し、アメリカ人そしてニューヨーカーは、当初から非常に強い哀悼と関心をもって見守っている。というのも、アメリカ人にとって、2004年末のスマトラ沖地震の巨大津波の映像は相当ショックなものだったし、その後2005年のハリケーン「カトリーナ」、さらに9・11テロという国内の大惨事を経験したからだ。世界で起こるカタストロフィーを非常に身近に感じるようになっているのだ。こうした事情もあって、去年のハイチ地震の際は、国民レベルでの支援気運が大きくなったといえる。
今回も被災地では水や食料が不足していることや、数千人と連絡が取れなくなっている地域があるという情報に、とても敏感に反応している。おびただしい瓦礫の光景、家族が津波に流されてしまったという人のインタビューなど、涙無しには見ることができない。胸が張り裂けそうになるし、何とかできないものかという気持ちになる。こうした気持ちを、行動に移すアメリカ人もとても多い。何かしなければ、という気持ちも強いし、自分も何かの役に立てるという意識がとても高い。先の記事でも伝えたが、レディー・ガガのチャリティー・ブレスレットを買う人も多いし、市民レベルでも募金活動がすぐに始まり、これに応じる人も多い。震災の翌日の12日には、マンハッタンのユニオン・スクエアで日本人とアメリカ人の若者によるチャリティー募金コンサートも開かれた。多くのニューヨーカーが日本に向けて「祈り」と「がんばれ!」というエールを送っている。

一方、今回の震災においてのアメリカ、ニューヨーカー反応には、単に弱者を救うべきだという哀悼や同情とは異なった、ある種の「驚き」や「感動」、日本人への「尊敬」をも感じずにはいられない。
ウォール・ストリート・ジャーナルなど、主要な新聞やテレビでは、「マグニチュード9.0という未曾有の地震とそれに伴う巨大津波にも関わらず、こんなにも被害が小さいのは、日本人が過去何十年にも渡って地震や津波に対して適切に準備をしてきたからだ」という解説をしている。(日本人にとってはとても大きな被害で、無力さと悔しさを感じると共に非常に悲しい状況なのだが。)さらに、これだけの大災害に見舞われながら、パニックを起こさず、窃盗などの犯罪も起らない。皆がお互いに助け合っている。長い列ができたレジでも、みんな静かで行儀が良い。真面目で勤勉なだけでなく、我慢強くて秩序正しい、つまり「協調性が半端ない!」と認識しているようだ。今回の災禍で、日本人という民族への驚きと尊敬の念が生まれていることは間違いない。だから、早くも様々なメディアが「日本はきっと復興する!」というエールを送っているし、皆それを信じて疑わない。世界が日本と心を共にし、応援してくれることを非常に嬉しく思う。また、思っていた以上に世界からの信頼が厚いことにも気付かされる。

犠牲者の数が増え続けている今、早く少しでも多くの人を救い出したい。そして被災者に対して出来る限りの援助をしたい。原発も何とかこれ以上事態が悪化せずに終息して欲しい。日本人の誰もがそう思っている。そんな中、こうした海外からの日本人への尊敬は、大きな自信や誇りとなり、冷静に事態に対処していく力になることだろう。
そしてこの難局を乗り越え、復興していくことは、日本人が人類のあるべき姿を実現することになるのではなかろうか。そして、日本は経済だけでなく、精神の成熟度でも超先進国であることを証明することになるだろう。日本はこの災禍の中から、これまで忘れていた「自信」と「誇り」という、とても大きな「貴重な力」を見つけ出せるのかも知れない。
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