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Now!ニューヨーク!
「Now! ニューヨーク!」は、ニューヨークの“いま”を取り上げ、その出来事の背景を掘り下げていく、少しためになるニューヨーク情報です。

最新情報NYの自転車ブーム、この夏全開の予感!

(掲載日時 2012年05月10日 20時35分)
環境・エコ
ニューヨークでは、5月6日(日)に恒例の「ファイブボロー・バイクツアー」が開催された。ファイブボローとは、マンハッタンやブルックリンなどニューヨーク市の5つの区(ボロー)のことを言い、バイクは自転車のことでオートバイではない。このツアーには、世界的にメジャーな市民マラソン大会と同等の3万2000人が参加し、40マイル(64km)を走行。通りを埋め尽くす自転車軍団が、まさにニューヨークをオキュパイ(占拠)した。
今、ニューヨークでこんなにも自転車のイベントが盛況なのには訳がある。まず、行政が「PLANYC」というエコプログラムを2007年から実施しているのだが、その中で交通渋滞の緩和と排気ガスの低減を狙って自転車を推奨している。例えば、自転車専用レーンを増やしたり、街中に駐輪用のバイクラックの設置を進めている。実際に、過去3年間で200マイル(320km)以上の自転車専用レーンが新たに整備された。幹線道路はもちろん、住宅街の道路にも専用レーンができている。また、アメリカでは日本の駅前駐輪場のようなものは無いが、その代わりに歩道に鉄のラックが設置されており、ここに自転車を太いチェーンロックで繋ぐ。バイクラックもどんどん増えているとはいえ、折からの自転車ブームで自転車人口は増加の一途。マンハッタンの中心部ではバイクラックに空きが無いこともある。一方「バイクルーム(駐輪室)」があるオフィスビルも増えている。バイクルームがあるとエコビルディングの厳しい査定の際に、ポイントが上がるからだ。同様にバイクルームのあるマンションも増えており、ニューヨーク市もこの動きを推奨している。
ところで、アメリカは日本のように誰もが自転車に乗る文化ではない。実は大人でも自転車に乗れない人は多い。そんな中、20年ほど前からまずスポーツとして自転車に乗る人が増えてきた。さらに最近では、エコでもあり交通手段としても圧倒的なコストパフォーマンスを誇る自転車(バイク)に目覚めた人達が、どんどん自転車通勤を始めている状況だ。特にマンハッタンに勤める若いサラリーマンたちは、家賃が高くて到底マンハッタンには住めないから、それ以外のボローに住んで自転車で通勤してくる。地下鉄なら20−30分のところを、30−40分かけて通勤する人が多いようだ。2011年の時点で、自転車通勤者は2007年の2倍、19000人になったというデータもある。マンハッタンは東京並みに地下鉄などの公共交通手段が発達しているものの、基本的に平地が多くて自転車に乗りやすいということもあるだろう。また、懐に優しいというだけでなく、健康や環境に対する意識が強くなっているこの時代の流れを感じずにはいられない。
一方、自転車ブームはビジネスとしても大注目だ。この夏にはバイクシェアリングも大々的に実施される予定だ。ヨーロッパの都市では既に人気のプログラムであるが、今年の7月にはバイクステーションが60カ所もオープンするという。最終的にはバイクステーションは600カ所となり、1万台の自転車が用意される計画だ。駐輪場問題も解決できるこのサービスは、爆発的な人気となりそうだ。料金は年会費約95ドル(≒7500円)で、1回につき45分まで使用できる。それ以上になると30分4ドル程度の超過料金が発生するという。ツーリスト向けには1日10ドル(≒800円)、1週間25ドル(≒2000円)のパスもあるが、こちらは1回につき30分までで、やはり超過料金が発生する。できるだけ多くの人が自転車をシェアできるようにと考えた料金設定だというが、早くもニューヨーカーの間ではこの超過料金は高すぎると批判の声も上がっている。
また、このサービスのスポンサーとして、シティグループが4100万ドル(≒33億円)、マスターカードが650万ドル(5億円超)を出すということで大きな話題になっているが、実は以前からレンタル自転車のビジネスを始めていた企業は幾つかある。そのうちの1社は5年前に自転車50台で始めたところ、現在の所有台数が2000台にまで激増している。そのくらいレンタル自転車は人気急上昇中なのである。
今後、この自転車ブームが定着すると、ニューヨークのストリートが北京の街角のような自転車だらけの風景になるかも知れない。ヨーロッパでは、オランダなど既に自転車大国化した国も多いが、そのうちニューヨーク名物がイエローキャブに代わって自転車になってしまうかも?

最新情報マンハッタンの平均家賃が最高値更新

(掲載日時 2012年04月27日 18時06分)
環境・エコ
アメリカの都市部は賃貸物件の家賃が軒並み上昇しており、この不況下にあって賃貸業界は活況を呈している。当然ニューヨークも高騰しているわけだが、大手不動産会社City Habitats(シティ・ハビタ)の調査結果によると、マンハッタンでは賃貸物件の平均家賃が史上最高値になったという。これによると、現在のマンハッタンの1ヶ月の平均家賃は$3,418=27万円($1=80円)。広さ別では、
Studioタイプ(ワンルーム) $1,953=15万6000円
1Bedroom(1LDK) $2,695=21万5000円
2Bedroom(2LDK) $5,107=41万円
である。
これが平均値であることや$1=80円が円高状態だと考えると、東京都心の高級住宅街の家賃相場よりも2倍近く高いと考えられる。といっても、元々マンハッタンの物件は特に高かったのも事実だ。ほぼ全て開拓され尽くした「小さな島」だから新しい住宅地がない。山手線の中よりも小さいくらいなのに、世界一といっても過言ではない経済都市である。
ところで、これまでの最高値は2007年だった。この時はリーマンショック前の好景気で雇用も安定しており、さらには金融バブルという背景があった。しかし、今回は景気が回復しているとは言えないし、失業率も高い。それなのになぜ、家賃は上がり続けているのだろうか。
ある専門家によると、融資の引き締めでローンを組むのが困難なため不動産の購入を控える人が増えているのが原因だという。さらに、同じ理由で新規のマンション建設がなく、不動産供給も減っているという。ただし、マンハッタンで生活をしてみるとそれだけではないことも分かる。ここ数年、マンハッタンの人口密度がさらに上がっていることを実感する。不況が続くと特に地方は疲弊してゆく。結果、人々は都市部で仕事を見つけて近くの賃貸物件に住もうとするから、人の流入が止まらない。それを裏付ける数字として、現在マンハッタンで空いている物件は全体の1%しかないという。
こうなると当然良い物件は取り合いだ。内見して即決しなければ、明日にはもうその物件はないと思った方がいい。マンハッタンでアパートハンティングするなら、すぐに契約ができるようにチェックブック(小切手帳)と納税証明などの書類を持って歩くのは常識となっている。とはいえ、即決できるほどの収入があるのなら幸せである。また、アメリカの若者にとってマンハッタンは憧れの地だから、多少無理をしてでもルームシェアする若者がますます増えているが、家賃負担に耐えきれずに近郊に転出するファミリーも多い。そのあおりで周辺地域の家賃も高騰している。
ところで、いったいいつからこんなに家賃が高くなったのだろうか? NYタイムズの記事によると、1994年のマンハッタンの平均家賃は、$2,046で、その6年後の2000年は$2,984となっている。現在は$3,418だから、なんと18年間で1.7倍に上昇している。アメリカでは、ここ30年近く毎年数パーセントのインフレが続いているが(デフレになったのは2009年のみ)、それでもこの上昇率はかなりのものだ。本当は、相当な富裕層でなければ到底マンハッタンになんか住めない状態なのである。その上、これからもマンハッタンの家賃がいったいどこまで上がるのかは想像さえつかない。
この数十年でマンハッタンも治安がとても良くなったが、この先ここに住む人達や街並みはこうした家賃の高騰でどう変わっていくのだろうか。

最新情報「ウォール街を占拠せよ」で、金融業界も反省中

(掲載日時 2012年04月12日 16時13分)
環境・エコ
ニューヨークは記録的な暖冬のあと、例年よりも数週間も早く花の季節を迎えた。4月も半ばに差しかかろうかという現在は、既に街路樹は新緑が萌え陽気な日が続く。そんな中、今年は4月8日(日)がイースター(復活祭)で、5番街では恒例のイースターパレードが開催された。
そんな季節にもうひとつ復活したものがある。「ウォール街を占拠せよ(Occupy Wall Street , OWS)」だ。暖冬といっても、さすがに外で過ごすのは厳しいニューヨークだからか、冬の間は目立った活動をしていなかったが、活動開始からちょうど半年となる3月17日には記念の抗議行動を起こした。「警察の行き過ぎた力の行使に抗議する」などとメッセージを掲げ、実際にその警察と衝突して逮捕者が出るなどヘッドラインをにぎわせた。その1週間後には、ブルックリン・ブリッジでの抗議行動から半年を記念するデモを実施。半年前は800人というOWSとして最多の逮捕者が出たが、この日は逮捕者もなく平穏なものに終わった。
こうしてOWSは復活したものの、昨年11月15日にNY証券取引所裏のズコッティ公園のキャンプが強制撤去となって以来、彼らにかつてのような本拠地はない。数百人もいるコアメンバーは、以前のように同じ場所で共同生活ができない代わりに、必要な時にすぐ動けるようネット上でのコミュニケーションを冬の間に徹底したという。その結果、彼らは自分たちをOccupy Wall Street2.0と呼んでいる。しかし、ほとんど冬眠状態だったこの数カ月の間も、この運動が社会に大きな影響を与え続けていたことは注目に値する。

では、ここでもう一度「Occupy Wall Street=OWS」とは何であるかをおさらいしておこう。リーマンショックのちょうど3年後に立ち上がったOWSであるが、その活動目的は「現在のアメリカでは、人口のたった1パーセントが全ての富の4割近くを所有している」という事実がいかに不公平かをアピールするものだ。資本主義とはいえ1%の富豪がさらに私腹を肥やし、残りの99%から搾取している構図はおかしい、とみんなで抗議しようというのだ。そしてこの活動の中心は、ITに精通した若者たちだ。学業も人並み以上にがんばったものの、就職難で働きたくても職に就けない者も多い。社会人としては弱者であり、富豪の対極にいると考えられなくもない。彼らにとって今のアメリカは、夢や希望が果てしなく遠く感じるようだ。OWSは、そんな彼らが「今のシステムは何かおかしい」と、ソーシャル・メディアもフル活用して、世界中の人々に喧伝し続けている活動なのだ。そして、どうやら徐々に大きな効果が出始めている。
ここに、最近発表された興味深い調査結果がある(2012 Makovsky Wall Street Reputation Study)。調査対象はOWSのターゲットである1%、つまり金融業界の重役たちだ。驚くべきことに彼らの96%が、金融業界へのネガティブなイメージは自分たちに責任があると答えたのだ。また74%が、OWSは世論に大きな影響を与えており、これからも与え続けると答えている。これほどの大きな社会運動を目の当たりにしたことで、初めて自分たちの非をはっきりと認めたと言って良いだろう。また、先日ゴールドマン・サックスの元重役が社内の腐敗ぶりを暴露する本を出すというニュースが流れたのだが、このことからも金融業界の反省ムードが窺える。

さらには、今年11月のアメリカ大統領選挙にも大きな影響を与えるかもしれない。アメリカは2大政党制であるが、現在の大統領であるバラク・オバマは民主党だ。今年の大統領選は、オバマ(民主党)VS共和党の代表となる。打倒オバマ(民主党)を目指す共和党の候補者に共通していた公約は、「経済復興のための減税と規制の撤廃」である。保守派の共和党は、基本理念として「小さな政府」を目指す政党だから、減税と規制撤廃は当たり前の方針である。前ブッシュ政権も共和党であり、減税と規制撤廃を徹底的に進めたことはよく知られている。
ところが、この方針はOWSに目の敵にされているものなのだ。というのも、今ではブッシュ政権が進めた減税策が高所得者に特に有利に働いたことで、貧富の差が極端に開いたと理解されている。さらに規制撤廃による自由をウォールストリートの金融機関が濫用し、その結果リーマンショックが起こったというのが現在の通説だ。実は先述の調査では、ウォールストリートの重役たちの74%も、金融機関が信頼を取り戻すためには規制を強化した方が良いと答えている。そして、昨秋にはOWSの主張を受けて、富裕層のグループが「もっと自分たちに課税して欲しい」と議会に乗り込んでアピールしたこともあったくらいだ。
このように、金融業界からは「規制して欲しい」、富裕層からは「増税して欲しい」という自虐的な声が出ている中にあって、「減税、規制排除」を打ち出す共和党は現実から乖離しすぎている、という声も上がっている。
共和党の候補者選びも大詰めを迎え、ロムニー候補とオバマ大統領の一騎打ちが確実視される中、こうした世論を受けてロムニー候補がどう選挙戦を進めて行くのかが注目されている。最大の焦点は、これまでの予備選では共和党支持者にのみ向けられていた「減税と規制撤廃」という公約を軌道修正するのかどうかだ。さらに、OWSがこれにどう絡んでいくかも気になるところだ。
OWSの次の抗議行動は5月1日。メイ・デイでの大規模なストライキを呼びかけている。いったいどんな行動が行われるのか、どんな影響を与えるのかが注目される。

NYのスリは財布よりもガジェットが好み

(掲載日時 2012年04月02日 13時57分)
環境・エコ
日本はようやく春の訪れを感じる陽気になってきた。歓送迎会やお花見の季節、通勤・通学の電車の中で眠ってしまうことも多くなるだろう。しかし、もしニューヨークの深夜の地下鉄で居眠りをしてしまったなら、財布はおろか買ったばかりのスマートフォンやiPadなどのガジェットまで盗られてしまうだろう。
以前よりも劇的に治安が改善したニューヨークであるが、このところiPhoneやiPad、Kindleなどの最新ガジェットが、地下鉄の中で盗まれるというケースが後を絶たない。NYPD(ニューヨーク市警)の発表によれば、以前は扉近くに立っている人から発車間際に奪い取って下車し、そのまま逃走というケースが最も多かった。しかし、最近のターゲットは社内で居眠りしている乗客だという。深夜の地下鉄で酔っぱらって寝てしまった客のポケットやバッグをナイフで切り裂いて、目的の品を持ち去るというケースが急増中。かなり強引で物騒な手法である。この手口での被害は1年前に比べて17%も増加したという。またこの手口も含むガジェット泥棒に関して言えば、1年で4割近くも増えたという。盗ってみないと中身が分からない財布に比べて、ガジェットは確実に価格が分かるからだろうか。
NYPDは今年から地下鉄内に240人の警官を追加配備、3月初旬の1週間には防犯キャンペーンが行われた。その結果、1400人が逮捕され350人が指名手配となった。また、押収したナイフは32本だったという。
NYPDでは、車内で居眠りする時はガジェットを外から見えない場所に隠すようにと呼びかけている。しかし、ナイフで中を探られてしまってはどうすることもできない。一番良いのは居眠りしないことだろう。

NYで新種のニューヨーカエル発見される

(掲載日時 2012年03月23日 14時20分)
環境・エコ
日本はいつもよりも寒い日が続いた冬だったが、ニューヨークは史上2番目の暖かい冬だった。そのせいで例年なら4月中旬頃に一斉に咲く街路樹の西洋ハナミズキが、今年は既に満開だ。1カ月ほども早く春が訪れている。セントラルパークもさまざまな花や緑が萌え始め、鳥や虫たちも忙しく活動を始めている。そんなニューヨークで先日、「新種のカエル発見」というニュースが流れた。
といっても、調査が始まったのは2009年。ルトガーズ大学大学院のジェレミー・ファインバーグさんは、マンハッタンの南側、自由の女神の向こうにあるスタッテン島でいつもと違うカエルの鳴き声に気付いた。風貌を見てSouthern Leopard Frog(南方ヒョウガエル)かな?と思ったが、鳴き方が特徴的だ。もしかすると新種?と思ったジェレミーさんとそのグループは、3年に渡って調査を行ってきた。その結果、ついに「新種のヒョウガエルだ」と発表するに至ったのだ。熱帯雨林などで新種の生物が発見されるならまだしも、世界的な大都市でというのは非常に珍しい。ニューヨークに人が住み始めた400−500年前から、住宅地に隣接する池や自然保護区域で当然のように生息していたはずだが、どうやら風貌のよく似たヒョウガエルに見間違えられていたようだ。
そして、注目すべきはこのカエルがニューヨーク近郊にしか生息していないことだ。生粋のニューヨーカー、いやいや「ニューヨーカエル」であるが、名前はまだ無い。また、今回の調査でこのカエルが発見された場所を地図に落とし込んでみたところ、分布図の中心がなぜかヤンキースタジアムだったということもニューヨーカーの笑いを誘っている。

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